人生しきりなおしちゃん

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25歳女子。仕事やめて大学院へ行くの巻

ひらすら難問のクイズを出された感覚なドクメンタ14

アルスエレクトロニカを後にして、向かったドクメンタ。特に今回のテーマが「アテネに学ぶ」まさに政治的訴求でプロパガンダなのではないかと思ってしまう作品が多い印象。もしくは、どの部分が政治的な訴求をしているのかクイズをひたすら出されているような感覚で、しかもそのクイズがひたすら続くのでもう最後らへんは、脳内停止状態になってしまう、率直にそんな感想です。
 
おそらく、こんなことを言うと、元も子もないけれど、日本人だからわからないということも一理あるのかと思いました。(単に私に美術の知識があまりないのが原因なのは大前提)というのも、圧倒的にヨーロッパの人に対してメッセージを伝えたいという感じがとても伝わってくる。
 
アテネに学ぶ」というタイトルもそうだけれど、今後どの国も(特にヨーロッパ)アテネのようになりかねない、ということをまずはじめに伝えたかったのではないかと思える作品が多い印象でした。
 
そして藤幡先生のブログにもあったように「生きる」ことについて考えさせられる作品が多い。ヨーロッパにいると、日本ではさらりとしか流れないテロのニュースの場所が、近かったりする。つまり、生きることに対して考えることが多いのではないかと思った。個人的にはテロが多い、今だからこそ、一度量を担保してでもアートの力でストレートにヨーロッパに住む人に向けてぶつかることを目的にしたのではないかな〜と思いました。もちろん、日本人が見ても面白いとは思うけれど、完全にこの内容を理解するには圧倒的な教養、そして美術に対して議論することをしてこなかった日本人がいきなりここに来るのはハードル高いと思います。。。ひい
 
会場がたくさんあり、かつ2日間で一気に半端ない量を見たのであまり記憶に残ってない部分が多く、かつドクメンタで撮った写真が全て盗難されたカメラの中なので、全く写真残ってないのが辛いですが(泣)印象に残った作品。
 
Bottari
アジア柄の衣類が入っているような袋が数個置いてある。それだけで、シンプルなのに誰しもすぐに難民問題についての話なのでは?と考えてしまう。
Hanes haacice(1959)
美術館で展示を見ている人を撮る作品。完全に自分の研究にかぶったので気になりました。
 
Fix it  MONA HATOUM
アテネで壊れた部品を直し作品にする。
 
 
特に面白かったのはNEUENEUEGALERIEにあった
Roger Bernard / FFF
The place of the thing
ソクラテスの裁判が行われた場所の石をカッセルまで運び埋葬するプロジェクト(おそらく)
石を運ぶまでの過程を展示しています。
 
 
Alvin luckier 
sound on paper (1985)
 
真っ白な薄い紙が貼られた絵画が3枚飾られている。
その薄い紙の後ろにスピーカーが設置されていて、おそらくポエムを言っている。
その音の振動でわずかに紙が揺れる。サウンドアートなのに、見た目が絵画なのが面白い。
 
Susan hiller
Lost and found (2016)
これも音と映像だけれど、シアターで見る。少数民族のインタビューの声が波形になって表示される。
 
個人的には、国立葬儀史博物館の常設展が興味深かったです。
いろんな国の埋葬の仕方やお墓の歴史が実物とともに展示されてて、しかも最近できたのか非常に綺麗・・・。
しかし、写真たくさん撮ったのに・・・それも全部盗まれたカメラの中・・・
 
 
あと、単純に一番これが結局伝わるな、と思った作品。
regina jose
四角形の角に穴が空いた部屋にそれぞれ銃がついていて、その部屋の中心にたつと、誰かわからないけれど、自分に銃が向けられる作品。
体験して見て、絵画で戦争について伝えられるよりも、一回この中心に立っただけで、恐怖を感じた。どストレートな訴求の作品だけれど一番、印象に残った作品。
 
 
本当に量が多くて、ひたすらカッセルの街を歩きに歩いて回る感じでしたが、カッセルは戦争で全て破壊され、そこから復興した際に、ミュンスターと違って、前の形に再建しなかったからあまり街としては面白くないと聞いてましたが、そんなこともなく、
宮殿?(おそらく今は博物館)の前の芝生は本当に綺麗でした。一緒にいた同期と、あ〜ここ住んで、朝とかランニングしたい〜とずっと言ってました。写真たくさん撮ったのに、、、それも、、、全て盗難されたカメラの中・・・。悔しい。