人生しきりなおしちゃん

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25歳女子。仕事やめて大学院へ行くの巻

10年に1度!ミュンスター彫刻プロジェクト

早朝にドクメンタを出てから列車でミュンスターへ。
 
ドクメンタで時間がない中、作品を大量に見て、ひいっとなっている中でのミュンスター彫刻祭はじっくり一つ一つの作品を見れるドクメンタとは真反対の機会でした。10年前の彫刻祭の時の作品もあったりするのでどれが今回のかわからなくなることもありましたが、彫刻というのがその場かぎりではなく、10年経って街に入り込んでいる感じが見れて面白かったです。
 
ドクメンタを見て思ったのは、作品をただ見るだけでなく、
 
「この作品を作るに当たった背景」
「その作者の考え(過去の作品などから)」
 
を知らないと理解するのが難しいと思ったこと。きっと、事前知識がある人であれば、おおお、こういう考えだからこのような形にしたのか、ってなると思うけれど、正直私は全く美術的知識ゼロ人間なので、理解するのが非常に大変で禿げそうでした。
そして、ミュンスター彫刻プロジェクトだからといって全て彫刻の作品という訳ではなく、映像作品も案外あり、驚きだった。おそらく、彫刻と他が半々ぐらいだった気がします。
 
気になった作品について
 
Aram Bartholl 12V / 5V / 3V
それぞれ離れた場所に3つ展示してありましたが、雨で遠いところには行けず、見れたのは5Vの作品のみ。
地図を見ても、なかなかわからないような道の下の通路での展示。
 
ろうそくの火で発電して電気がつく。
 
古代の技術と現代の技術の対比のような。
シャンデリアのような形態も良かった。
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CAMP
昔、東京現代美術館でうさぎスマッシュ展やっていた時に、見た監視カメラの警備員の映像「見る側と見られる側の対話」で覚えていたCAMPも出品していて見たけれど、おそらく壊れていた、気がします。後で動画見たら、ボタンを押したら、映像や実際に遠くの建物にいる人がこちらに向けてプラカードを見せてくるよう。私がいった時は、雨の中、必死にMAX直していました。
ちょっと残念。
 
 
Michael Dean
ドイツはカッセルもそうだったけれど、美術館建設ラッシュの模様。この展示会場の美術館も最近できたようで非常に綺麗。にもかかわらず、1階部分をビニールテープで覆い、中心にあるものは道端で拾ってきたようなゴミ袋のクズや本を木に巻きつけたようなもの。あえて、綺麗な美術館の中心に、ストリートをそのまま持ってきたような風景のギャップが面白い。
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Ayşe Erkmen
川の中に橋を作る。残念ながら、雨でかつ寒かったので、渡れず。写真だけ撮ったけれど、水かさがあったので、もはや橋も見えない状況。。。夏の間は人がたくさんいたようです。彫刻を見るのではなく、その上に立って体験できるというか、自分が彫刻の一部になるような体験ができる。その様子を見るのも楽しそうだな〜と思いました。
 
 
今年のではないけれど、前回(10年前の)
ブルースナウマンの彫刻も見に行った。途中でwifiが切れてここはどこだ状態になったけれど、近くの大学の無料wifiをひっそり使い何とか到着。全世界wifi無料にしてほしい・・・。
中心に向かって、凹んでいる四角形のコンクリート。中心にたつと、自分だけ視線が違って、なんか隕石が落ちた異空間にたっているような。

 

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Pierre Huyghe
町から結構離れたところにあるけれど、それもかけていくべき作品。とりあえず迫力。そして、入場制限しているから、いても中は2-30人。とても静かな中な元アイススケート場の地面が削られて、下の土がむき出しになっている。入った場所は、AKIRAの最後らへんに出てきそうな、何もない地球が終わった感じのところになっているけれど、奥に進んでいくと中央の水槽に紅白の魚が、泳いでおり、もっと進むと水たまりと草が少し生えたところで終わる。その天井の窓が数分に一回開いたり、閉じたりするので太陽の光が入ったり入らなかったりする。もう、見てて、知識がない私でも「圧巻」唖然という感じでした。
 

 

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ミュンスター彫刻プロジェクトは10年に1回だからこそ、じっくり考えてアーティスト決めてそのアーティストの展示したい場所も一緒に考えて、制作したんだなっていう印象。要は全てが、サイトスペシフィックな作品だった気がします。ベネチアビエンナーレドクメンタと見てきて、それぞれ量がすごかったけれど、こういう量はそんなに多くなくても、それぞれじっくり考えて制作するっていうスタンスがミュンスターにはあって、だからこそ10年に1回っていうスパンが大事なのかな〜と思いました。