人生しきりなおしちゃん

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25歳女子。仕事やめて大学院へ行くの巻

3ヵ月留学を終えて  留学まとめ

 
 
入学してからまだ半年も経ってないのに、3ヵ月も留学なんて、期間長いな〜と思ってましたが、あれよあれよといううちにもう帰国となりました。
 
去年までは、一人で海外旅行なんて絶対できないと思っていた私が、3月のアメリカ、南米一人旅をを経て、今回はヨーロッパ。この1年で今数えただけでも、13カ国。きっと一生でもこんなことないだろうなって思います。笑
 
今回は3ヵ月間、主にヨーロッパのアートシーン(ギャラリー・カルチャーセンター)を見にいろんな国に行き、とても濃い時間を過ごすことができました。
 
そして、留学先での大学の授業について。できるだけ、色んな授業を受けようと思ったのですが、普通に会話するのと授業での英語は全然違う。話が早すぎるのと私のボキャブラリー不足で内容が半分ぐらいしかわからず歯がゆい思いをし、なかなか授業について行くのが大変でした...。特に授業内で議論することが多かったので、まず質問の意味もあまりわからない状況だと何も話せず、きっと英語を勉強した後に来れたらもっと吸収できただろうな〜と思います。でも、ここに留学して良かったという点としては、様々な国の学生がいて、価値観も違うし意見も違うという環境で、色んな意見を聞くことができた点。これって日本だとやっぱり日本人だらけになってしまうので根底の教育や文化は同じ。そうなると大体全部伝えなくても伝えることができますが、でもここでは、一番初めから丁寧に話さないと、伝わらないという点でも英語で何か意見をいい、意見をもらうということが自分にとっては本当に貴重な体験でした。
 
あと、interface学科というのもあって日本好きな人が多いことに驚愕!そしてよく留学した人が言っている、「日本人は自分の国のことわからなさすぎ問題」を私も味わいました。interface学科では、機械の歴史や、アニメ・ゲームのことも授業で教えたりするのでそれに伴ってソニーやら任天堂やらの話題が出るのですが、私そこまでゲーム詳しくないかつ日本美術も詳しくないのダブルパンチで、意見を求められても、なにそれ初めて聞いたわっていうことも多々あり冷や汗を書きました。最初は、もう海外に住みた〜と思ってましたが、今は日本できちんと勉強する大切さを感じてます。
 
 
そして、今回の留学の目的は私の研究テーマである「アートと地域との関わり」についてなので、ヨーロッパではどういう活動をしているのかを見学したく、様々な国に行き、英語がネックだったのであまり直接は話せなかったものの、見学できただけでもとても研究になりました。そして特に、私が滞在していたリンツはまさに第一線でテクノロジーで街の活性化を図っている都市なので、年に一回行われるメディアアートの祭典アルスエレクトロニカを含め、3ヵ月滞在しどういう町の雰囲気でどうアートが街に溶け込んでいるのか、知れたことは今後の研究でも役に立てたいです。
 
 
ヨーロッパで感じたアートへの考え方
「教育」と「美術館以外のアートに触れる機会」について
 
教育について。これはヨーロッパだからこそかもしれませんが、教科書に載っている有名なあの絵をすぐ見れる環境にあり、小学校一年?ぐらいの子たちでも、きちんと美術館に行って絵の前で授業をしているので美術に対して抵抗心がないのではないか。ということ。
 
 
私が小学生の時は、博物館には行くけれど美術館に行った経験はあまり思い出せない気がします。で、それから中学、高校になるとあまり美術館に授業ではんば強制的に行くこともなくなるので、美術館に行ってなにをすれば良いのかわからないし、作品を見てなにを思えばいいのか、わからない状況を生み出してるんじゃないのかな、と感じます。それによって大人になると、自分で選択できるから、あえて美術館を選ばなくなることが起きてるのではないか、と推測しました。。。特に東京は面白い展示たくさんあるのに、もっと小学校から行ければな、と思います。子どもが美術館に行くことのメリットに、多様な考え方を知り、受け入れることができるということなんじゃないかな、と思います。アートは正解がないことが多い。特に現代アートだと、見る人自身に委ねられることが多いので、小さい頃から、こういう考え方もあるし、それも正解だし、これも正解だよね〜と考えるられることは大切なことだと感じました。
 
そして、街中にギャラリーが多い。授業で、リンツ市内のギャラリーを回るっていう授業があるのですが、えっここもギャラリーだったの?みたいなところもありとても面白い。そして、それぞれ自分たちの考えにそって活動をしているのが興味深い!
 
特に、昔の建物の中を改装してギャラリーにしている場所が多く、街に溶け込みながらアートがある印象がしました。そして、美術館よりも入りやすいため美術鑑賞のハードルが低くなる。自分が街に住んでいたら、いつも通る路で家に帰る途中にふらっと寄れるような気軽な印象をもてる。
 

 
昔から馴染みのある場所の利用(建物)
例えば、モスクワのギャラリー群やリンツの元タバコ工場。アムステルダムなど。これは、昔使われていた建物を改装してギャラリーや美術系の学校、文具店などもある複合施設になっている。これによって、自ずと人に見てもらいやすい環境になっています。
 
 
 
昔から馴染みのある場所での併設
そして、水辺やその地域にある場所に新たに立てるケース。アムステルダムのmediafoundationやwatershedは街の周りに水辺があることから、その特性を活かして施設を作っていました。
 
市がまず軸を決めて建物を新たに作る →体力がいる
あとは、もうアルスエレクトロニカセンターのようにまずは市がドドンとお金を出して、新たに柱を作る方法
IAMASもその中の一つに入るのかも。
 

 
内容で人が集まりたいと思う場所
コアワーキングスペース・スタートアップとしての利用、リンツのfbo?
watershedと元タバコ工場は、ワーキングスペースがあることで人が集まりやすい環境を作り出しています。
あと、watershedは映画館もあるので、それを見に来ている高齢の方が多い印象でした。
 
 
 
アルスエレクトロニカは、そういう意味でガッツがある施策というか長期的に行う覚悟の元、出発したものだと感じます。。。ただ、最初はイベントだったものがアルスエレクトロニカセンターができて研究機関ができて、企業との連携ができて、という流れなので、最初は一方的でも一時的なイベントを起こすことで興味関心を持ってもらうことが必要だと感じた。そういう意味では、ヨーロッパは大小イベントが多い。(市場・蚤の市)
そこで、人に興味を持ってもらったのちに徐々にステップを踏むことで地域の協力を得つつ、これまでの大きな施設になったのだと思います。
 
 
もし、日本でやるとしてもいきなり何かを立てるのではなく、一時的なものが地域に入りこむことの一歩に繋がるのではないか、と感じました。それが芸術祭なのかもしれないけれど。芸術祭以外でも何か良い方法はあるのか考えたいです。
 
あと、継続方法について。
モスクワはギャラリーネットワークで助成金を出し合っている
アルスは市の助成金と企業からの請負あとは会社からのCSRとして運営されているのもあるそう。日本はそう考えると、圧倒的に自治体からの助成金で継続されている企画されているものが多い気がします。どうなんだろ。ここは日本に帰ってからきちんと調べてみたいです〜。
 
 
 
日本に帰ってきて、また大垣の生活。留学中は「初めて」の体験が多すぎて毎日整調性ている実感が沸いていたけれど、日本でもこの3ヶ月を糧に、毎日成長した実感が湧けるよう日々精進して参ります!