人生しきりなおしちゃん

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25歳女子。仕事やめて大学院へ行くの巻

良すぎて半泣きだった Palazzo Fortunyの展示「INTUITION」とお金と迫力正比例なダミアンハースト

ベネチアヴィエンナーレのレポしましたが、実は個人的に一番感動したのがベネチアに到着して1番はじめに行ったPalazzo Fortuny。

 

展覧会名は「INTUITION」(=「直感」) 場所性×作品のセレクトが素敵で、普段はホワイトキューブの中に置いてある作品たちが、この会場の雰囲気で他の作品と共に置かれることにより、より魅力が増幅している気がしました。

 

最初はバスキアから始まり、

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古代(いつ頃なのかは忘れた)の石たち。建物はとても古く、地震が来たら一発で倒れそうなボロボロの建物の中に 古代から現代まで、年代別ではなく、 建物の中に古代から現代まで、絵画からメディアアートまでテーマ、その部屋(場所)に合ったものが展示されています。

 

 

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例えば、古代ペルーの素敵な幾何学模様の布のすぐ横に、室町時代の器があったり、その反対にはジャコメッティがぽんと置いてあったりする。(もちろんガラスの展示ケースに入っていない)

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元からその場所にあった建物を使ったり、棚の中に、キュレーションされた作品たちが置かれていたりする。

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そして個人的に好きな作品。煉瓦造りの古い建物に突如現れた大きな穴?というか突起物。ブラックホールみたいな吸い込まれるような、それ自体が生きているような気がした。

 

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このキュレーションメンバーでやるのは6回目でしかもこれで最後らしい。

今までの回見て見たかったと悔しいながらも、こんな素敵な展示見れただけで幸せでした。。。

 

 

 

ダミアンハーストの展覧会は、行く前にネットでレポ読んで行きました。

まあこんなにお金かければそりゃ作品も大きくなるわ、っていう感じですが、個人的には、作品自体クオリティが高く、かつとっつきやすくて面白い!

 

全部昔難破した船から見つかったものを引き揚げて展示というストーリーで引き揚げシーンの映像まで制作されている。とりあえず迫力重視。ここまで大きくする必要あったのかっていうくらい大きい作品が多い。

 

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ペルーっぽいこんな小さい置物まで、全て作ったなんて。。。

 

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ちゃんと発掘する映像も流れています。f:id:tana_mi:20170925052104j:plain

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これは、もう、作るのに何円かかったんですか〜〜ってくらい大きい。

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難破した船の中に、宝物がどのように配置されていたかの図まである。

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迫力

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迫力・・・

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その一方でここまでやる必要あるのかというくらい小さいものまで財宝が再現されているのが面白い。 ただ、若干グロテスクさが入る作品が多い(ダミアンハーストらしさなのかもしれないけれど)ので、途中でああお腹いっぱいです。ってなりました。 スクさが入る作品が多い(ダミアンハーストらしさなのかもしれないけれど)ので、途中でああお腹いっぱいです。ってなりました(笑)

 

 

 

アート万歳なヴェネツィア・ビエンナーレ

 

 

このテーマを見て、一見楽観的のような、逆に今の社会情勢(特にヨーロッパ)を皮肉っているのかと感じましたが、国ごとのパビリオンに展示されている作品は圧倒的に民族・政治をテーマにしたものが多く、それをアートを通じて伝える役割ができるのではという希望からこのようなテーマになったと解釈。(すみません。全く美術の研究をしたことがない私がいうので安易かもしれません)

 

 

 

その中で日本は、作品の規模やアウトプットで勝負してるわけでなく、そのアウトプットになるまでの発想や問題意識他の国と完全に違う印象を持ちました。

 

例えば、民族問題をテーマにした時、映像や彫刻・絵画などで作品にしている人が多い中、田中 功起は「家から原発がある場所まで徒歩で歩く」行為自体が作品になっていたり、

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島袋道浩も「macboolairを研いで包丁にする、iphoneを石を交換する」というプロジェクト自体が作品になっていて、展示が独特だった印象。個人的には、新しいアートの形といったら安易な言葉になってしまうけれど、その考え自体を展示しようとすることに非常にワクワクしました。

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他のパビリオンについて(棚原勝手にセレクト) 残念ながらドイツ館はその日やっていなかった絶&望

 

日本館

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ロシア館 人が埋め込まれている彫刻がやけちゃっちくて、変な四角の模様がついているし、えええどうしたのって思ったら、ipadをかざすと、その彫刻の中が映し出されてサーモグラフィー?のようなアニメーションで人が動いているのが見える。

 

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オーストリア館 普段の使っている道具を普段とは違う使い方で試してみる。

 

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中国館
現代問題を、伝統手法でアプローチしている。刺繍や影絵。

 

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ベネチアの洗濯の干し方がよかったので、あるたび撮っていたら写真が結構溜まってた。 日本だと、あまり、洗濯を堂々と干したくない方ですが、ここまで堂々と干してると清々しくなる。

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他にもペルー館はずらりとお面・・・

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イタリア館

よくわからなかったけれど、怖い。

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どこの国かど忘れしたけれど、これも素敵だった。

おそらく社会主義?時代のバッチを色別に貼って虹にしている。

 

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国別のパビリオンがありつつ、また別の場所にアーティスト別の会場があり、量がすごい。。。国別の展示は、各国、セレクトしたこれぞっていうアーティスト一人絞って展示しているので、一人の作品が深く展示されている感じで、国別に個性が出てました。でもやっぱり、その国に対する問題意識に関する作品が多かった気がします。

 

変わって、アーティスト別はその人自身の問題意識というかメッセージ性があるので、大きな会場で小さい区切りで分けられている展示だと見るのがとても大変。。。興味がある人の作品はメモってあとでネットで深く調べよ、、、ってなりました。

 

 

2日間しかなく、しかもダミアンハーストなどなど他にも見たい展示がいくつかあったので、ベネチア3日間少なかったな〜という印象ですが、ヴェネチアビエンナーレドクメンタミュンスターと10年に一度の年なので、沢山見て吸収しようと思います・・・!

 

 

 

 

3ヶ月ヨーロッパに留学行ってきます

いってきますというより、もう行ってます!!

 

まさか、去年の今頃は

自分が会社やめるなんて、

大学院に入るなんて、

ヨーロッパに留学きてるなんて

 

全く思わなかったであろうことが起きています(笑)

 

大学院で交換留学制度があるので、

イアマスからリンツ工芸芸術大へリンツ工芸芸術大からイアマスへ

半期に一人ずつ交換で学生がいくことができます。

 

ずっと、海外願望はあり

そもそも大学院も日本ではなく、海外の大学院に

行こうか悩んでいたので、

短期留学ながらも寮に住まわせてもらえるし、

オーストリアリンツを拠点にヨーロッパ色々行けるし、

何より、アルスエレクトロニカのタイミングで行けるということから

留学を希望しました。無事通過(というより一人しか希望がなかった)

したので、直前まで準備全然できておらずバタバタでしたが、

なんとか最初の目的地ベネチアまで来ることができました。

 

ベネチアビエンナーレ・ダミアンハースト見にきています。

またこちらの展覧会は別でブログ書こうと思います。

 

3月にニューヨーク・南米初ひとり旅しましたが、1ヶ月でも

ビビっていたのに今回は3ヶ月。どうなるか不安!心配!

 

しかもベネチア一人の人本当にいないwww

マジで周りの視線が辛いwww

 

でも、こんなことにめげず頑張って行こうと思います〜。

 

 

サンシャワー 〜森美術館編〜

前回、東京にきた時は行けなかった森美術館のサンシャワーへ。

新美術館は、個人の作品が多かったけれど、森美術館は複数人のプロジェクト

や、アウトプットよりも、考え方の面白さが重点的に展示されていたような印象。

 

新美術館も面白かったけれど、森美術館も個人的には、研究に繋がるような

作品が結構あったので楽しめました〜。

 

 

特に面白かった作品

昔の看板を、新しい看板にしてあげるプロジェクト

確かにアジアの国行くとボロボロな看板多いよな〜って思うから着眼点面白い。

新しい看板にする代わりに古い看板をもらって展示。加えて、その変える過程のお店の歴史を店主さんからインタビューする形で映像で展示してあり、看板が展示してあるだけなのにお店だけではなく、そのお店がある集落の歴史もそのお店の人から聞くことができて、考えるきっかけになりました。

その地域について、考えるときにストレートにインタビューしても警戒されてあまり話してもらえないことも、自分のお店のルーツから叙々に聞き出すというのが、勉強になりました。

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私たちの島

フィリピンのバンタヤン島で芸術を対話のためのプラットフォームとして扱うことで、コミュニティーとしての力を強め、島の人々が直面している社会的、環境的、そして経済的な問題の解決方法を共に見つけることを目標にして活動(キャプション丸写し)

 

自分の研究と似ているところがあるので興味があったのと、芸術といっても、アート作品というよりもフィールドワークが多い印象で、写真や冊子をと通じてその場所にいる人と作ろうとする感じと工学と組み合わせたりしているのが、いいなと思いました。

おそらく、自分のアート作品をどんっと展示するだけじゃあまり地域に入り込んだとは言いにくくて、長期的なプロジェクトになってしまうかもしれないけれど、いろんな分野のものを取り入れながら、地域に入りいく方が、住んでいる人もいきなりなんやって不審感抱かないし、いいなと感じました。

なかなか、それをやるのも難しいですが、、、。

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ありがとうの拍手

映像作品

インドネシアの乗り合いバス2台を貸し切って、そのバスに乗った乗客にむけ、パフォーマンスチームがおめでとうと拍手をし、チョコレートと運賃をただにする。

基本的にインドネシアの乗り合いバスは態度が悪いとネガティブなイメージがあるけれど、それは雇い主に毎日支払わなければ行けない賃金のノルマのせいなので、そのイメージを払拭するためのプロジェクト。

 

フラッシュモブ的ですあ、見ててソリューションが非常にシンプルでポジティブ。これは、気軽にやりやすく、伝えたいメッセージが相手に伝わる点がよかったと思います。

これこそ、アートとか興味ないけれど、メッセージを伝えたい人に伝える良い例な気が。

 

 

全部面白かったけれど、特に面白いと感じた3作品でした。

 

この展覧会を見て、総じて思ったのは、正直作品のクオリティの話になると、人に見せるものとして、もっと詰められたんじゃないか(何様ですが)と思うものもあったけれど、それ以上にいろんな地域、それぞれ持っている問題に対して、どういうアプローチやメッセージを伝えられるか、をその地域やその国のアーティストだからできたアウトプットとして見れたことは非常に面白かったです。

 

おそらく、作者自身も、最初からアートを作ろうとしているというよりも、どうこの問題にアプローチすれば良いのか、って考えた時に結果的に今の形になり、それが海外で評価された人もいたような気がして、それを森、新美術館がバックアップして展示するということ自体、いいことだな〜と思いました。

 

 

 

 

本当、知識のない人の何様発言でしたが(笑)個人的感想として、心に留めて頂けると幸いです。